
アフィリエイトを始めて広告をブログに貼り出すと、それらの広告がどの程度クリックされたかが気になります。各アフィリエイトのサイトでクリックされたかどうかは確認することができますが、複数のアフィリエイト先を登録している場合に全てのサイトを確認するのは面倒ですし、ブログに複数広告を掲載している場合はどこに掲載した広告がクリックされたかを知るのは難しいです。今回は、Googleタグマネージャを利用してクリックをトラッキングし、一元的にクリックのイベントを管理する方法を紹介します。
見出し
はじめに
以前にお届けした以下の2回の記事で、広告を無料でトラッキングするにはGoogleタグマネージャ(Google Tag Manager)が有効であることと、GoogleタグマネージャとGoogleアナリティクスの連携方法をお伝えしました。
今回は、それらの作業がが完了している前提で、Googleタグマネージャを使って、広告のクリックをトラッキングする方法を紹介します。
この方法では、無料でクリックのトラッキングが可能になる上に、複数のアフィリエイト先がある場合に、それらのクリックを一元的に管理できる点がメリットです。そして、少し工夫することで、ブログのどこに貼ったどの広告がクリックされたかも測定できるようになるため、クリック率を上げたい場合は有用です。
Googleタグマネージャにクリックイベントを登録して配信する
今回は例として、アフィリエイトを始める人は誰もが最初に登録するA8.netの場合を考えることにします。
トリガーを作成する
まずは、Googleタグマネージャの右側のメニューから「トリガー」をクリックします。
「新規」をクリックします。
トリガーのタイプですが、今回はアフィリエイトリンクのイベントのトラッキングを作成するので、「リンクのみ」を選択します。
以下のように内容を記入し、「保存」をクリックします。
- トリガー名: 任意
- トリガー種類: クリック・リンクのみ
- タグの配信を待つ: Yes。待ち時間はデフォルトでOK。
- 妥当性をチェック: 厳密に確認した場合だけYesを選ぶ。NoでもOK。
- これらすべての条件がtrueの場合にこのトリガーを有効化: Page URL = 含む = 自分のサイトのURL
- このトリガーの発生場所: 一部のリンククリック
- イベント発生時にこれらすべての条件がtrue の場合にこのトリガーを配信します: Click URL = 含む = アフィリエイトリンク
ここでイベントの発生条件の「Click URL」に指定している「px.a8.net」は、A8.netのアフィリエイトリンクに必ず含まれている値です。なので、この場合は、全てのA8.netのアフィリエイトリンクのクリックをトラッキングすることを意味しています。
イベントトラッキングの設定例は、公式ヘルプのここやここにも記載があるので、必要に応じて参照して下さい。
イベント発生条件の種類
今回はイベントの発生条件として「Click URL」だけを使用していますが、ここを工夫することでいろいろなパターンのクリックを検知できるようになります。
クリックに関しては以下のイベント発生条件を指定できます。
- Click Element … クリックされたリンクのDOM要素
- Click Classes … クリックされたリンクのclass属性
- Click ID … クリックされたリンクのid属性
- Click Target … クリックされたリンクのtarget属性
- Click URL … クリックされたリンクのURL
- Click Text … クリックされたリンクの文字列
詳しくは公式のドキュメントを参照して下さい。
例えば、ある特定の場所に配置している広告に同じclass属性を付け、イベントの発生条件に「Click Classes」を指定すれば、クリックされた場合にどこの広告がクリックされたか判断可能です。ただし、アフィリエイトASPの規約違反になっていないかは確認が必要です。
タグを作成する
次にタグを作成していきます。右側のメニューの「タグ」をクリックします。
「新規」をクリックします。
タグタイプは「ユニバーサル アナリティクス」を選択します。
続けて内容を入力し、「保存」をクリックします。
- タグ名: 任意
- タグタイプ: ユニバーサル アナリティクス
- カテゴリ: 任意
- アクション: Page URL を選択
- ラベル: Click URL を選択
- Googleアナリティクス設定: 以前の記事で作成したユーザ定義変数「Googleアナリティクス設定」を選択
このイベントトラッキングパラメータの「カテゴリ」、「アクション」、「ラベル」、「値」は、後でGoogleアナリティクスでクリックのトラッキングの状況を確認する場合に自動的に振り分けられる分類です。なので、’各々の見やすい分類になるように自由に値を設定して下さい。今回の設定は一例になります。
クリックイベントのタグを公開する
最後に作成したクリックイベントのタグを公開しましょう。
プレビューしてテストする
公開する前に、ちゃんとタグが配信され、クリックされた時にイベントが検知されるかを確認する必要があります。
詳しくは以前の記事を参照して下さい。
公開する
タグがちゃんと動作することが確認できたら、右上の「公開」ボタンをクリックして、バージョン名(任意)を入力して公開すれば完了です。
最後に
いかがでしたか?これで無料で広告のクリックのトラッキングを一元管理できるようになりました。今回の設定は一例なので、各々で測定したい内容に応じてタグを作ってみて下さい。ちなみに、この方法でのGoogle AdSenseのトラッキングは、アドセンス停止になるリスクがあるため、実施しない方が良いでしょう。あくまで通常のアフィリエイトのリンクにのみ使って下さい。では。


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