
バンクーバーでの交通手段は大きく分けて電車(Sky Train)かバスです。電車は限られた範囲しか行けないのに対して、バスは縦横無尽に走っているので、好きな所に行けます。今回はそんな便利なバンクーバーのバスの正しい乗り方を紹介します。
バンクーバーのバスとは?
バンクーバーではTransLink社が運営しているバスに乗ることができます。TransLink社はバンクーバーの電車であるSky Trainを運営している会社で、日本と違って同じ会社が各種交通機関を運営しているので、同じ仕組みで利用することできます。
ダウンタウンの近くにいる内は電車があるので日本と同じように生活できると思いますが、少しダウンタウンから離れるとバス無しでは生活できません。バンクーバーで最も主要な交通手段は何かと問われれば、間違いなくバスと答えるでしょう。それくらいバスの無い生活は考えられないのです。
今回はバンクーバーのバスについて私の経験を踏まえて紹介します。
バスの路線と時間の調べ方
まずは、バスの路線の調べ方からです。だいたい以下の3つの方法になると思います。
ホームページ
これは当たり前ですが、TrainLink社のホームベージに「Bus Schedules」のページがあるので、そこで検索できます。
Google Map
この方法が一番よく使われていると思います。Google Mapで行き先を検索し、バスでの経路を調べることが可能です。明確に乗るべき電車の番号とバス停の場所、出発時刻、遅延がある場合は何分遅れているかが表示されているので、使いやすいです。インターネット環境さえ整えておけばGoogle Mapがベストでしょう。
Transit
乗り物検索のアプリとしてTransitがあります。これは乗り物専用なので、何駅から何駅に行きたいみたいな事が分かっているのであれば便利です。
バスの切符の買い方
バスの切符は、主要な電車の駅などで購入でき、TrainLink社の運営する交通機関全てで利用できるCompass TicketsとCompass Card、バス内で購入できる切符の3種類に大別できます。
Compass Tickets
Compass Ticketsは電子カードです。Single-useとDayPassがあり、Single-useの場合は購入して乗車後90分間はバスもちろん電車やシーバスに乗り放題という面白い仕組みを採用しています。DayPassはその名の通り一日限りで乗り放題です。
Compass Card
Compass Cardは電車(Sky Train)と全く同じ電子カードのことで、バンクーバーでは電車、バス、シーバスの全てで利用できます。日本のSuicaの用にチャージして使えますし、マンスリーの定期で購入もできます。購入場所は主要な電車の駅(Waterfrontなど)またはロンドンドラッグの一部で購入可能です。チャージだけならどの駅でもできます。私のCompass Cardはホームステイ先の近くのロンドンドラッグで購入しました。
バス限定の切符
バス内で購入できる主に旅行者向けの切符です。Compass TicketsのSingle-useの更にバス限定版みたいな位置づけになります。購入して乗車後に90分乗り放題になりますが、バス限定です。なので、本当に旅行者くらいしか使いません。長期で滞在する予定ならCompass Cardを購入するのがベストでしょう。
詳しくはホームページを確認して下さい。
バスの乗り方
バスが来る前
バンクーバーのバス停は日本と同じく椅子があり、だいたい屋根があるタイプです。バスの時間までは普通に座っていていて問題ありません。バンクーバーのバスはGoogle Mapなどで調べた通りの時間にほとんど来るので、5分前くらいに到着していれば十分です。
バスが来たら
時間になるとバスが来るのが見えると思いますが、その時バス停のポールの前に必ず移動して下さい。もし座ったままでいると、バスが止まらずに行ってしまいます。
私は最初の頃に、バス停で座って待っていて、バスが来たタイミングでゆっくりと立ったところ、バスはバス停を少し過ぎたところで止まったのですが、バスに乗る時に運転手に「バスに乗るは初めて?バスが来る前にバス停に立ってなきゃ分からないだろ(英語)」と怒鳴られました。カナダ人は日本人より声が大きいので怒鳴られたように聞こえただけかもしれませんが、そういう細かいルールがあるので覚えておいて下さい。
ちなみに、バス停のポールの前に立っていたとしても、バスが満員の時や運転手がぼーっとしている時は止まってくれません(笑)通り過ぎられた時は唖然とするのですが、15分もすれば次のバスが来るので、気長に待ちましょう。余談ですが、そういった状況の時の外人の憤慨する様子がなかなか面白いです。いかにも怒ってますみたいな振る舞いをするので、外人は表現豊かというか単純というか、分かりやすいです。こういった人間観察も異文化を理解する上では大切だと思いますよ。
バスに乗る時
バスが止まるとバスの先頭のドアが開きます。先頭のドアと運転手の間あたりにCompass Cardをタッチするパネルがありますので、一回タッチしてそのパネルが緑色に変わればOKです。このパネルは電車(Sky Train)と同じ形をしているので、電車に乗ったことがあればすぐに分かります。電車の場合は、日本の電車と同じで入る時と出る時にタッチすると思いますが、バスの場合は乗る時に1回だけタッチします。
バスを止める時
次が降りたい駅になったら、以下の2つの方法でバスを止めることができます。
- ケーブルを引っ張る
- 止めるボタンを押す
バンクーバーのバスは、バスの中に黄色のケーブルがあり、どこの席からでも引っ張れるようになっています。なので、ほとんどの場合はそのケーブルを引っ張ることでバスを止めます。
一応、日本と同じようにバスを止めるボタンも付いているので、ケーブルより近い場合は利用してもよいでしょう。
バスを降りる時
バスを降りる時は、以下の2箇所から降りられます。
- 真ん中のドア
- 先頭のドア
だいたい先頭のドアから乗り、真ん中のドアで降りることが多いですが、混んでいたり、先頭のドアの方が近い場合は、先頭のドアから出ても良いです。
ドアに関して、自動で開くときと、手動で開ける時があります。手動で開ける時はコツがあり、私は何回かドアを開けられずに一駅通り越してしまったことがあります。コツは、ドアの上のランプが緑色に変わっていることを確認して(赤色のままだと開きません)、ドアの真ん中を強く押すことです。
ドアが固くて開けられないこともあるのですが、運転手が気付かずにドアをロックしている場合(ランプが赤色)もあります。そういった時は、運転手に声をかけて開けてもらいましょう。現地の人でも運転手に叫んでいるシーンを何度も見たことがありますし、日常の事です。あるいは、諦めて先頭のドアから出ても良いでしょう。
運転手の運転レベル
バンクーバーのバスの運転手の運転は日本より荒いです。一応公平の為に言っておくと、結局「運転手による」という点と、日本より道が広く坂もあるのでスピードが出やすい状況ではあると思います。日本の場合は道が狭いので坂だと減速しますよね。ただ、運転中に立っている場合は手すりに捕まっていないと大抵は(冗談ではなく)吹っ飛ばされます。それくらい荒いです。また、私はカナダのバスに一度引かれかけた事があるのですが、その時降りてきた乗客に言われた一言が忘れられません。「Grab still your life」。。。それ以来は、青信号でも車が来ていないか確認するようになりました。バンクーバーまで来て交通事故で大怪我なんて洒落になりませんからね。
最後に
いかがでしたか?バンクーバーで生活する上では必須の知識になりますので、バンクーバーに来る予定がある方は参考にして下さい。おそらく、カナダならどこでもだいたい同じでしょう。では。